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2025年の7月、荒俣宏さんは、30年も住んでいた大きなお家を手放して、奥さんと2人でマンションに引っ越しました。
お家を売ること自体はうまくいきました。
でも、本当に大変だったのは――
なんと「2万冊の本」を手放すことでした。
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■ 2万冊あった本が、ほとんど「ゴミ」に
荒俣宏さんは、70年以上かけて本を集めてきました。
とてもめずらしい本や、高そうな本もたくさんありました。
でも、引っ越し先のマンションには全部持っていけません。
だから、
- 残したのはたった500冊
- あとの1万9500冊は処分
トラックにどんどん積まれていく本たちを見ながら、
荒俣宏さんは「心が引き裂かれるようだった」と言います。
本は大切な思い出であり、宝物だったのに――
ほとんどが値段もつかず、「ゴミ」として扱われてしまったのです。
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■ なぜそんな決断をしたの?
きっかけは、病気でした。
ある日、釣りに行ったときにケガをして、そこからばい菌が入ってしまい、
「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」という病気になってしまいます。
体は痛くて動けず、
「もうダメかもしれない」と思うほど大変な状態でした。
そのとき、こう考えたのです。
「もし自分が急にいなくなったら、この2万冊の本はどうなるんだろう?」
残された奥さんが困ってしまう。
だから、自分で整理しようと決めました。
■ 大きな家も、最後は壊される
そのおじいさん――荒俣宏さんの家は、地下もあるとても大きな家で、
ガレージには本がぎっしり並んでいました。
昔は「すごい立派な家」として売られていたのに、
いざ売るときにはこう言われました。
「土地だけ欲しいので、家は壊します」
大切にしてきた家も、最後は壊されてしまう。
これは、本と同じように、少し悲しい現実です。
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■ 本を愛した先生の、もっと悲しい話
荒俣宏さんには、とても尊敬している先生がいました。
それが、紀田順一郎先生です。
先生も本が大好きで、なんと3万冊も持っていました。
でもその先生も、引っ越しのときに困ります。
図書館や知り合いにお願いしても、
「引き取れません」
と言われてしまいました。
そして結局――
たくさんの本がトラックで運ばれていきました。
それを見た紀田先生は、ショックで倒れてしまったそうです。
■ 今の時代、本は売れにくい
昔は、本はとても価値があるものでした。
珍しい本なら、高い値段がつくこともありました。
でも今は違います。
- スマホやインターネットで何でも読める
- 電子書籍が増えた
- 本を置くスペースがない人が多い
その結果――
▶︎多くの本は「値段がつかない」時代になりました。
▶︎どんなに大切な本でも、引き取り手がいないことがあるのです。
■ まとめ
- 2万冊の本でも、ほとんどは値段がつかない
- 大切にしてきた物でも、手放す日が来る
- 今の時代、本は「売れるもの」ではなくなりつつある
でも――
本そのものの価値がなくなったわけではありません。
読むこと、学ぶこと、感じること。
それはこれからもずっと大切なものです。
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